公開日:2026/6/8

【リピONEアワード@愛知 特別インタビュー】「人が人らしく没頭できる未来」へ。現場と経営の数値を繋ぐ、これからの飲食経営
株式会社flaro 代表取締役社長 安部 様

愛知にきたらコレ食べてみ!

がブリチキン。 栄住吉

愛知の飲食シーンを、お客様の声と共に共創する「リピONEアワード@AICHI」
2026年6月の開催に向け、現在、愛知を代表する多くの飲食店の参画が見込まれています。

「名古屋メシ」という言葉が全国的に浸透しているように、独自の食文化が深く根付くこの地において、現場を支える最新テクノロジーや革新的なサービスの存在は欠かせません。そこで今回は、本イベントをスポンサーという形で盛り上げてくださる株式会社flaro 代表取締役 安部 修平様にお話を伺いました。

安部様が抱く飲食店への熱い想いや、現在の飲食業界が直面している課題、そしてそれらを解決へと導くソリューションの展望とは。独自の視点から語られる業界の未来像から、地元・名古屋での「一押しグルメ」まで、幅広くお聞きしました。

現場を大切にする「がブリチキン。」幹部自らがもてなす店舗で実感した、人も味も愛される飲食店

ーーまずは、愛知・名古屋エリアの印象からお聞かせください。「愛知に来たらコレを食べる!」という社長のイチオシはありますか?

色々なものを食べてきましたが、関係値も含めて語るなら、やっぱり「がブリチキン。」ですね。東京など関東でも食べられますが、やっぱり本場・名古屋の、それも商業施設の中ではなく、熱気のある「居酒屋スタイル」の店舗(栄住吉店など)で食べてみてほしいです。

実は以前、お店に伺った際にすごく印象的なエピソードがあって。その日は優秀店長を表彰するイベントがあり、現場のスタッフの皆さんがお祝いで飲みに行けるよう、なんと本部長をはじめとする本部の幹部メンバーだけでお店を運営していたんです。みんな必死になって、自ら現場に出てお客さんとコミュニケーションを取っていました。

「働く人たちを大切にし、全員で現場の難しさや接客の価値を体感する」という会社の姿勢に、ものすごく共感しました。そういう社風があるからこそ、地域に愛される素晴らしいお店ができるんだなと。単にお店単体ではなく、会社全体で飲食を盛り上げているエネルギーを肌で感じた、思い出深い夜でした。

僕自身、「現場を知る」ということは大切だと思っています。現場の大変さや面倒なことを本部が自ら体感し、距離感を縮めていく。そんな熱い想いを持った経営者の方々が集まっているのが、名古屋の魅力ですね。

5つの経費を「見える化」し、お客様の本当の課題に伴走する

ーー御社の事業内容と、普段どのような形で飲食店をサポートされているか、サービスの特徴を交えて教えてください。

弊社は、飲食店向けの経営管理プラットフォーム「FLARO(フラーロ)」を提供しています。この名前は、飲食店経営における5つの重要な経費である「Food(食材費)」「Labor(人件費)」「Advertising(広告費)」「Rent(家賃)」「Other(その他経費)」の頭文字から名付けました。

私たちの最大の提供価値は、これらの数値を「次の日には見える化する」ことです。売上からコストを引いた利益、そして予算に対する進捗や施策の費用対効果が、翌日には一目でわかる状態を作ります。

元々、私は経歴として財務や経理の経験があり、数字から現場の状況を想像する仕事をしてきました。その後、飲食企業の経営管理に携わり、実務の中でPOS、仕入れ、勤怠、給与といった様々なシステムがバラバラに存在していることに問題意識を持ちました。それらを一枚の地図のように「全体最適」で構築し直した経験が、FLAROの原点になっています。さらに、自分自身でも神田でワインバーを経営し、バックオフィスコンサルを経て4年前にこの会社を立ち上げました。

ただし、数字が見えることはあくまで第1フェーズです。その先にある「お客様の本当の課題解決」を、一緒に伴走して解決に導くことが私たちの目指しているところです。「フードの棚卸しや原価ロスを適正化したい」「シフトを最適化して、みんなの給与を上げたい」など、店舗ごとに異なる課題に対し、数字という客観的な事実をもとに、お客様と一緒に答えを導き出しています。

「数字の集計作業」をゴールにしない。明日からの店舗運営に必要な数値を、スマホでスマートに明確化

ーー多くの飲食店をサポートされている中で、特に今、現場が抱えている「共通の課題」は何だと感じていますか?

多くのシステムが導入されているものの、使いこなせずに結局はExcelでの手作業に戻ってしまい、「数字の集計作業」自体がゴールになってしまっている会社が多いと感じます。過去の数値を集めるだけで1日が終わってしまい、「仕事をした気になってしまう」のは非常にもったいないことです。

本来、時間を割くべきなのは「明日から何をするか」という未来のアクションプランを立て、実行することです。
また、飲食店では店長、SV(スーパーバイザー)、経営者、そして経理や労務といったバックオフィスのスタッフなど、役割によって見たいKPI(重要業績評価指標)が全く異なります。店長は自店、SVは担当エリア、経理は入金不正のチェックなど、それぞれのレイヤーに合わせた最適な情報が届く必要があります。これが、これまでのシステムでは難しかった点です。

私たちは、ITリテラシーに関わらず誰でも直感的に使えるよう、普段使い慣れているスマホで作業が完結する「スマホファースト」のUI/UXを徹底しています。複雑なものをシンプルに届けることで、現場の負担を減らすことが業界全体の課題解決に繋がると信じています。

バラバラだった経営数値を一つに繋ぎ、経営を強くするPDCAを回しやすい未来へ

ーーその課題に対し、御社のサービスはどのような解決策をていじできるのでしょうか?

まずは徹底的なAPI連携やRPA(自動化)を進め、人間の手を介さない仕組みを作ることで、飲食店の皆様の手作業をゼロに近づけていきたいです。

そして、その集まったデータをどう活かすかが重要だと思っています。私たちがこれからチャレンジしたいのは、POSや仕入れ、勤怠などのバラバラになりがちだった「定量データ」を一つに繋ぎ合わせることで、現場のアクションと結果数値をリアルタイムに紐付けることです。今回リピONEアワードのスポンサーでもあるファンくるさんが提供されているお客様アンケートのような「定性データ(現場の声)」とも、今後掛け合わせていくことで、データに基づいたより深い顧客理解と、店舗の強みを最大化するPDCAサイクルを回せるのではないかと考えています。

これにより、「結果数値から仮説を立て、アクションプランを導き出し、実行後の変化を再び売上やFLARO(5大経費)の推移で捉える」という、非常に精度の高いPDCAサイクルを回すことができるようになります。データをただ集めるだけで終わらせず、「本当の自店の強みや改善点」を数値で客観的に証明し、未来を予測する経営アシスタントAIのような機能を実装していく予定です。

私たちのミッションは、「人が人らしく没頭できる未来をつくる」こと。過去の数字作りに追われるのではなく、データによって未来を予測し、人が人にしかできない「おもてなし」や「価値の創造」に没頭できる環境を作ることこそが、システムの役割だと思っています。

本物が集まる激戦区・愛知から、日本の飲食業界を引っ張ってほしい

ーー最後に、本イベント開催にあたり、愛知の皆様へメッセージをお願いします。

愛知・名古屋エリアは、本当に「本物」が集まっている激戦区だと感じています。一過性のブームではなく、皆さん本当に本気で勝負されていて、店舗のクオリティが非常に高い。だからこそ、地域に根付いたファンや常連さんが多い「繁盛店」がたくさん生まれるのだと思います。

独自の素晴らしい食文化と歴史を持つ愛知の皆様には、ぜひその熱量で、日本の飲食業界全体を引っ張っていっていただきたいです。福岡、札幌、大阪など盛り上がっているエリアはたくさんありますが、名古屋からも「みんなでまとまって業界を強くしていこう」という気概を持って、このリピONEアワードを機にさらに一体となって進んでいけることを願っています。皆様、一緒に頑張りましょう!

  • 【会社情報】
  • 会社名:株式会社flaro
  • 代表者:代表取締役社長 安部 修平
  • 創業:2022年5月16日
  • 所在地:東京都新宿区西新宿6-11-3 WeWork Dタワー 西新宿
  • 事業内容:飲食業界向け経営管理プラットフォーム「FLARO」の開発・提供。クラウドPOS、受発注システム、入退社管理、グルメ媒体一元管理システムなどの連携による業務効率化支援、データ分析・経営改善コンサルティング。
  • 公式サイト:https://flaro.jp/