【リピONEアワード@愛知 特別インタビュー】「企業ブランディング」で飲食の採用を変える。店舗をストーリーで繋ぐ、これからの採用戦略
株式会社FirstCanvas 代表取締役社長 母倉 央基

愛知にきたらコレ食べてみ!
愛知の飲食シーンを、お客様の声と共に共創する「リピONEアワード@AICHI」
2026年6月の開催に向け、現在、愛知を代表する多くの飲食店の参画が見込まれています。
「名古屋メシ」という言葉が全国的に浸透しているように、独自の食文化が深く根付くこの地において、現場を支える最新テクノロジーや革新的なサービスの存在は欠かせません。そこで今回は、本イベントをスポンサーという形で盛り上げてくださる株式会社FirstCanvas 代表取締役 母倉 央基様にお話を伺いました。
母倉様が抱く飲食店への熱い想いや、現在の飲食業界が直面している課題、そしてそれらを解決へと導くソリューションの展望とは。独自の視点から語られる業界の未来像から、地元・名古屋での「一押しグルメ」まで、幅広くお聞きしました。
栄の会員制居酒屋に学ぶ、愛されるファンコミュニティの「心意気」
ーーまずは、愛知・名古屋エリアの印象からお聞かせください。「愛知に来たらコレを食べる!」という社長のイチオシはありますか?
私は仕事柄、年間500店舗以上の飲食店に行くのですが、名古屋に行ったときに後輩がいつも連れていってくれる、面白いお店があります。栄にある「心意気(こころいき)」という会員制の飲食店です。
このお店は、お店のママのLINEグループに参加している人しか予約できない隠れ家的なお店なんです。LINEの登録枠の上限が500人なのですが、そのグループが10数個もあるそうで、実質1万人規模のコミュニティが作られています。毎日、ママから「今日ここ空いてますよ」「今日のメニューはこれです」と投稿があり、そこから予約が殺到する仕組みです。
お店はとにかく、あり得ないレベルで超パンパンで(笑)。奥の席に入ったら、通路が狭すぎてトイレにも行けないし、出られません。隣の知らないお客さんと肩がずっとくっついているような距離感です。ボトルやグラスがテーブルに置いてあって、お酒は自分たちで作るセルフスタイルなんですが、出てくる料理が本当にすごくて。
超大皿にどっさりと盛られた新鮮なお刺身が出てきたかと思えば、丸ごと1本の香ばしい焼きさんま、最後にはめちゃくちゃ霜降りの肉の鍋がドカンと出てきます。この圧倒的な「食テロ」とも言えるクオリティとボリュームに、お酒も飲み放題がついてなんと1人5000円。
美味しさ、ボリューム、安さが完璧に満たされていて、お客さん全員が全力でご飯とお酒を楽しんでいる。飲食店の「ファン創り」の究極の形が、この狭い空間にギュッと詰まっています。名古屋に行ったら、まずはこのあり得ない熱量を体験してみてほしいですね。
コンサル費はゼロ。あらゆる求人・テックツールの架け橋となり、採用の全プロセスを伴走る
ーー御社の事業内容と、普段どのような形で飲食店をサポートされているか、サービスの特徴を交えて教えてください。
弊社は、飲食業界に特化した「採用コンサルティング」を行っています。マイナビ、リクナビNEXT、doda、飲食店.comをはじめとするほぼすべての求人媒体、さらにはモバイルオーダーなどの各種レストランテックツールまで、約300ものサービスの代理店として機能しています。
私たちの最大の特徴は、お客様から「コンサルティング費用を一切いただかない」という点です。
各媒体やツールを販売した際にメーカー側から入る手数料でマネタイズしているため、飲食店様からすれば「媒体社から直接買うのと同じ金額」で、私たちの採用戦略設計、採用ツールの選定、さらには手が足りない場合の面接調整やカジュアル面談の代行(RPO)といった実務サポートまで、すべてをワンストップで受けることができます。
私はもともと、マイナビで中途採用事業のエリア責任者を8年間務め、その後、飲食専門の採用・定着支援企業で事業責任者を経験しました。毎回、組織や売上の建て直しに向き合う中で、常に行き着くのは「人の問題」でした。
飲食業界との繋がりが深くなるにつれ、業界ならではの「社員・アルバイトの採用課題」がはっきりと見えてきたんです。1つの商材(ツール)に縛られることなく、飲食店様の成長フェーズや課題に合わせて、本当にフラットに「今、最適なツールと戦略」を組み合わせて提供したい。そう考えて独立し、今の会社を立ち上げました。
ありがたいことに、テレアポなどの営業活動は一切していませんが、飲食経営者の方々の口コミやご紹介だけで、毎月10〜15件の新しいご相談をいただいて運営しています。

店舗の魅力は語れるのに、企業の魅力を語れない。ドミナント経営が生む「個人店に見える」リスク
ーー多くの飲食店をサポートされている中で、特に今、現場が抱えている「共通の課題」は何だと感じていますか?
多くの飲食店が直面している最大の課題は、「自社に合う人(ペルソナ)が分かっていないこと」と、「自社の企業の魅力をどう打ち出すべきかの戦略(企業ブランディング)が不足していること」です。
飲食店の経営者や店長の皆様は、店舗のブランディングや集客のためのブランドコンセプト、メニューの魅力を考えるのがとても得意です。しかし、「企業としてのブランディング」となると、急に苦手意識を持たれる方が非常に多い。
特に最近は、同じエリアに異なる業態を複数出店する「ドミナント展開」を行う企業が増えています。例えば、栄のエリアだけで10業態・10店舗を運営しているようなケースです。このとき、求職者がネットで調べても会社のホームページがなかったり、企業の姿が見えなかったりすると、すべての店舗が「個人のバラバラな店舗」に見えてしまいます。
これでは、求職者自身はもちろん、そのご両親やご家族が「どこの、どんな会社なの?」と不安になってしまいますよね。美味しい店が増えて差別化が難しくなっている時代だからこそ、店舗の美味しさだけでなく、「どんな会社が運営しているのか」という安心感や信頼感を正しくアピールしていくことが、今、最も求められています。
店舗ではなく「企業ストーリー」を求人に。ミッションやキャリアに共感した「定着する日本人採用」を創る
ーーその課題に対し、御社のサービスはどのような解決策をていじできるのでしょうか?
一般的な飲食専門の求人媒体は、社員募集であっても「店舗ごと」に掲載し、店舗数に応じて料金が発生する仕組みが多いです。そのため、どうしても求人原稿が「どんな料理やメニューを出しているか」という店舗情報に偏りがちでした。
しかし、私たちは求人を作る際、お店のメニューや料理の話はあえて最小限に抑えます。その代わりに、原稿のほぼすべてを使って「企業ストーリー」を書くんです。
企業のミッションやビジョン(MVV)はもちろん、従業員への教育制度、メニュー開発にどう携われるかといったキャリアパス、さらには会社の財務的な安定性まで細かく打ち出します。例えば、「他事業(セントラルキッチンや卸売など)での収益の柱があるから、飲食店の利益率に左右されず、しっかりと従業員に給与として還元できる仕組みがある」といった、企業のリアルな強みや還元設計をブランディングとして構築します。
これを徹底することで、会社のやりたいことや価値観に深く納得し、目的意識を持った求職者が集まるようになります。
現在、「人が集まらないから外国籍の採用に頼るしかない」と考える飲食店も増えていますが、私たちは適材適所だと考えています。日本人の採用はまだまだ可能です。入り口となる採用の戦略設計と企業ブランディングをしっかりと行い、求職者への会社理解を深めてから雇用することで、ミスマッチが減り、結果として「長く定着して、自発的に活躍してくれる日本人採用」を成功させることができるのです。
本気で勝負する愛知の飲食店に、最高の人材が出会う架け橋に
ーー最後に、本イベント開催にあたり、愛知の皆様へメッセージをお願いします。
愛知・名古屋エリアの飲食店は、どこに行っても本当にクオリティが高く、皆さん「本気」で勝負されていると感じます。今回の一押しグルメとして挙げた「心意気」さんのように、一度訪れるとファンになってしまうような魅力的なコンテンツを持った店舗がゴロゴロしている、非常に熱量の高いマーケットです。
そんな素晴らしい店舗を運営しているからこそ、そこで働く「人」を輝かせ、企業の魅力を最大限に求職者へ伝えるお手伝いをしていきたいと思っています。
今回の「リピONEアワード@AICHI」を通じて、愛知の飲食業界がさらに一体となり、お互いを高め合っていけることを楽しみにしています。採用に困ることなく、目の前のお客様への価値提供に100%没頭できる環境を、私たちが採用コンサルティングという形で全力で支えてまいります。皆様、共に飲食の未来を盛り上げていきましょう!!

- 【会社情報】
- 会社名:株式会社FirstCanvas
- 代表者:代表取締役社長 母倉 央基
- 創業:2024年1月
- 所在地:東京都千代田区神田佐久間町2-1
- 事業内容:求人広告・各種メディア代理店事業、採用コンサルティング(人材像設計、選考プロセス設計、採用計画立案)、採用アウトソーシング(新卒採用、中途採用、アルバイト採用)、適性検査(適性検査ツールの導入、販売及び活用サポート)
- 公式サイト:https://www.f-canvas.jp/
